元住宅営業マンで、現在は「どのハウスメーカーにも属さない立場」から、お家づくりに必要不可欠なお役立ち情報を提供しております。
当サイトにお越しいただいた方々には、ぜひ「マイホーム計画に活かせる知識」をお持ち帰りいただきたいと思っております。
今回の記事は、マイホーム計画を考える際に必ず知っておくべき「営業マンからは聞けない」必須知識をご紹介いたします。
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Contents
マイホームの依頼先は3種類あることを知ろう
いきなりですが、あなたはマイホーム計画を進めて行くに当たって、どの会社にお願いしようか、既に候補を決めておりますか?
大概の方はこのように、初めてのマイホーム計画の道筋がはっきりしない中で、とりあえずハウスメーカーに足を運ぼうという考えになるのではないでしょうか?
その行動自体、マイホームを建てる際の優先順位をはっきりさせた後に行うのであれば、決して間違っていないと思いますし、とにかく足を動かして情報を仕入れるのも1つの方法だと思います。
一方で、
「なかなか展示場に足を運びに行く時間が取れない…。」
「せっかくの休みなのだから、効率的に情報収集を行いたい。」
と考えられる方も多いのではないでしょうか?
そんな時に、少しでもマイホーム計画の方向性をはっきりとさせるためにお役立ちする情報をご紹介させていただければと思います。
結論から言いますと、マイホーム計画をお願いする依頼先は、大きく分けて3つ存在しております。
この3つの依頼先は、受験で例えるならば「学部」、転職で例えるなら「業界」、車で例えるならば「車種」といった感じでしょうか。
この「マイホーム計画の依頼先3分類」の情報を知っておくことで、「家づくりの方向性」をより具体的に定める(逆にいうと、溢れる選択肢を減らして行動を明確化する)ことができるようになります。
さらには、
「私たちのマイホーム計画は、何を優先させるべきなのか、知っている方がはっきりするわ!」
というように、マイホーム計画の軸を形成することにつながっているのです。
ズバリ!その3種類ある依頼先は、
- 設計事務所
- 工務店
- ハウスメーカー
この3種類です。
それぞれの依頼先に応じて、メリット・デメリットの特徴があり、「私たちのマイホーム計画においてマッチングしているのは…」ということを確認しておくことは、マイホーム計画を進めて行く中での「依頼先ミスマッチ」を軽減させることにつながります。
また、さらには、
「思っていた住まいを手に入れられなかった。」
「最初にこの3分類を知らなかったおかげで、無駄な行動を繰り返してしまった。」
というような後悔を激減させることにもつながります。
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注)この話は営業マンからは聞くことはできない
蛇足にはなりますが、この記事でお伝えする情報や考え方は、基本的には営業マンから積極的に説明を受けることができない内容になります。
なぜ、各営業マンからこの話をしないのか、それは
「自社の商品を買わせる情報を取捨選択しながらトークするため、お客様の希望に沿った形ではなく、自社の土俵へ引きずり込ませたい」
という心理が営業マンの中にはあるからです。
例えば、特に事前準備もせずにハウスメーカーへ足を運んだ人がいるとしましょう。
いかがでしたでしょうか?
一見普通のこのやり取りですが、実はすでに「理想のマイホーム計画を実現させるファーストステップ」を踏み誤ってしまっております。
まず、営業マンの①の発言によって
「家はハウスメーカーに依頼して建てるのが当たり前なんだ」
というフィルターが作られてしまっています。
そして、営業マンの②の発言によって、
「訴求を受けた会社を基準に、自分たちのマイホーム計画を考えるのが無難だ」
という流れを作られております。(営業主導のマイホーム計画)
最後に営業マンの③の発言によって、
「自由設計・デザイン住宅であれば、ハウスメーカーであり、かつ営業マンが在籍する会社が最も適している」
という方向性に傾き、アポイントを切られてしまっています。
もしこのやり取りの中で、「どの企業・メーカーにも属していない」私が利害関係なく客観的にお客様に心からアドバイスをするのであれば、
とアドバイスをさせていただきます。
それは、
「このお客様のマイホーム計画を実現させることができる可能性が高いのは、3分類の中で設計事務所が一番だから」
です。
なぜそう言い切れるのか、このあと詳しく解説していきます。
マイホーム計画の依頼先3分類
これから、マイホーム計画を依頼することができる「設計事務所」「工務店」「ハウスメーカー」の3つについて詳しく解説していきますが、まず初めにこちらの資料に目を通してみてください。
●資料●
この表を見ながら、「私たちに適した依頼先のタイプはどれなんだろう?」というような視点で次の解説を読んでみてください。
マイホーム計画*設計事務所への依頼
まず初めに「設計事務所」への依頼をする選択肢をご紹介させていただきます。
設計事務所と聞いて、みなさんはどのようなイメージをされるでしょうか?
「家に詳しく、こだわりのある人が足を運びそう…。」
「なんだかわからないけど、奇抜なデザインの家を作ってくれそう!」
ハウスメーカーに比べてあまりなじみのない依頼先になるので、漠然としたイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか?
設計事務所に依頼するメリットは「間取りやデザインの自由度の高さ」
何と言っても、設計事務所のメリットは「卓越した間取りやデザイン」と言えるでしょう。
例えば、
「日当たりを考慮した大開口の吹き抜けを作りたい!」
「多層階の間取りを実現させ、収納スペースを確保したい。」
といったような、ハウスメーカーに依頼するのであれば「坪単価100万〜」クラスの商品タイプのお家を検討しなければならないか、そもそも規格外なので設計不可能の場合もあります。
設計事務所の場合は坪単価での金額算出ではなく、「工事にかかってくる素材の金額の合計金額」に応じて金額が決定するため、坪単価級の金額の上がり方はしません。
なので、「自由にデザインを要望することがやりやすい」のが最大のメリットなのですね。
また、狭小地(20坪前後の土地)や三角形の土地、高低差のある土地など、その敷地に合わせた設計を実現させることができるのも大きなメリットだと考えられるでしょう。
設計事務所に依頼するデメリットは「高額な設計料金と性能・保証面の手薄さ」
逆にデメリットは「高額な設計料金」と「性能・保証面の手薄さ」が挙げられます。
設計事務所の場合、ハウスメーカーのように「一定の商品企画があり、その枠組みの中で自由に間取りを組み替えながら設計をする」方式とは異なり、「すべてゼロから敷地やお客様の要望に合わせて建築士が図面を引く」スタイルになります。
ゆえにデザイン性は高いのですが、ハウスメーカーや工務店と比べると、その設計費用もかなり膨らんでしまうのです。
また、これは私の実体験なのですが、私が某ハウスメーカーで営業をしていた時に、とある設計事務所の建築家の方とお話をする機会があり、その際に、
と質問させていただいたところ、
と話されているのが印象的だったので、とてもよく覚えております。
要は、寒かったらエアコンを使って部屋を温めればいいじゃん!暑ければクーラーも扇風機もあるでしょ!という考えなのですね。
(決して全ての設計事務所がそのような考えではないとは思います。)
一般的に、快適性や気密・断熱性能をとても重要視しているハウスメーカーに比べると、やはり快適性能に関しては少々劣っている印象がありますね。
そして、設計事務所で作成された図面を請け負うのは「工務店」なので、その工務店の保証やアフターサポートが適応されるのが一般的です。
こちらもハウスメーカーと比べると、期間やサポート内容に手薄さを感じてしまうかもしれません。
設計事務所を依頼先としてマイホーム計画を立てることをお勧めする人
設計事務所をマイホーム計画の依頼先として選ぶことをお勧めする人は、
このような思いを持たれている方が適していると考えられます。
マイホーム計画*工務店への依頼
次に、「工務店」の選択肢についてご紹介させていただきます。
工務店に依頼するメリットは「金額の低さ」
工務店に依頼することで得られるメリットは、ズバリ「金額の安さ」です。
工務店と一括りにして話をすることは少し難しいのですが、一般的に見て「地域密着」の「エリア限定」で業務活動を営まれている工務店が多いでしょう。
そのため、経営コストがハウスメーカーに比べると低く抑えられるため、提供する家の金額も、低く設定することができるのですね。
また、デザイン面に関しても、ハウスメーカーのような「商品タイプごとに坪単価が設定されている」ことは少なく、
「吹き抜けを作ったから坪単価10万あげたこちらの商品になってしまいます(40坪なら400万円という金額が、吹き抜けを作ることでアップしてしまう計算に…)。」
といったような金額の跳ね上がり方はしないでしょう。
設計事務所のデザイン性まではいかないにしても、金額とのバランスを考慮しながら「間取りや外観」をこだわれるのがメリットだと言えます。
工務店に依頼するデメリットは「建てた後の信頼性」
逆に、工務店で家を建てた場合、デメリットとして考えられるのが「建てた後の信頼性」です。
先ほどもお話しさせていただきましたが、工務店はハウスメーカーの会社と比べると、「会社の規模感」がどうしても小さいです。
そのおかげで金額面にメリットが生まれているのですが、逆を言えば
「工務店の依頼先が潰れてしまう可能性は否定できず、アフターサポートが不安。」
といったようなデメリットも存在しております。
私が営業をしていた時、ご契約者様のご両親とお話をさせていただく機会も多かったのですが、
というような思いを聞くことも多々ありました。
そのほかにも、
- 「材料や部品の品質」
- 「気密性・断熱性などの性能面」
- 「選べる什器設備のバリエーション」
なども、工場生産の精密さや、全国規模で展開している家づくりのノウハウを兼ね備えたハウスメーカーに比べると、やはり劣ってしまうことは避けらないでしょう。
工務店を依頼先としてマイホーム計画を立てることをお勧めする人
マイホーム計画において、工務店に依頼することをお勧めする人はこんな人です。
- ・年収や自己資金の関係上、土地と建物を合わせて購入する資金計画がハウスメーカーや設計事務所では成り立たない方
- ・賃貸アパートの家賃と変わらない負担で住宅ローンを返済していきたい人
このような方にとっては、地域密着で営まれている工務店に依頼することをお勧めできます。
マイホーム計画*ハウスメーカーへの依頼
最後に3つ目の「ハウスメーカー」へ依頼するマイホーム計画についてご紹介させていただきます。
私が住宅営業をしていた経験の中で感じたことは、「なんだかんだで多くの方が一度はハウスメーカーの展示場へ話を聞きにいった経験があるんだな。」といことです。
その理由は、ハウスメーカー特有のメリットに起因していると考えられます。
ハウスメーカーに依頼するメリットは「時代に対応した性能面」と「建てた後の安心」
ハウスメーカーでマイホーム計画を考えていく上で得られるメリットは、「時代に対応した性能」と「建てた後の安心」に尽きるでしょう。
例えば、国が定める省エネ基準に関して、従来の次世代省エネ基準(平成11年設定)が平成25年に新しく設定し直される動きがありました。
気密性能や断熱性能の測定方法、算出方法に変化があったことに加え、公表される基準数値にも変化がありました。
例えそのような変化があったとしても、各社競争に負けないために、すぐにその基準をクリアする商品を開発していくため、常に安心した性能を買うことができるのです。
また、工務店や設計事務所では実現することができない「ハウスメーカーだから実現できるアフターサポートや保証内容」も存在しております。
(例、法律上の保証期間10年に対してメーカー保証が延長して20年、60年間の無料点検サポート付き、など)
マイホーム計画で絶対に忘れてはならないのが、「家を建てるのがゴール」ではなく、「建ててからの安心・安全で快適な住まい環境の実現」がゴールです。
だからこそ、新築のお家へ引っ越してから生涯続いていく「住まい環境」をバックアップしてもらうことができるのは、建てた後の安心を買うという意味で「ハウスメーカー特有」の大きなメリットだと考えることができます。
ハウスメーカーに依頼するデメリットは「コスト面」と「間取りの自由度」の関係性
逆に、ハウスメーカーに依頼することで実現するのが難しい内容は「コスト面」と「間取りの自由度」の調整です。
実はハウスメーカーには、家のモデルタイプがあり(私は商品タイプと呼んでいます)、その商品ごとに坪単価が設定されております。
例えば、
「車が趣味なもので、ビルトインガレージを作りたいのですが…」
という希望を持たれた方がいるとしましょう。
設計事務所であれば、ビルトインガレージを採用した間取りを敷地に対応させてゼロベースで作成し、ビルトインガレージにかかってくる材料費を合算して金額算出するわけですが、
ハウスメーカーの場合、まず
「ビルトインガレージが施工可能な商品タイプを選択」
しなければいけないので、仮に坪単価60万円の商品タイプで建築を考えていたAさんがビルトインガレージを行う場合
「商品タイプが坪単価80万円のタイプならば可能です。」
ということが頻繁に起こり得ます。
このようなことが起きてしまうということなのですね。
高品質で保証面もしっかりしているハウスメーカーなので、工務店と比べて金額はやはり高くなってしまいますが、間取りの希望に応じてもコスト面に大きな変化が生じやすいことが、ハウスメーカーのデメリットと考えられるでしょう。
ハウスメーカーを依頼先としてマイホーム計画を立てることをお勧めする人
ハウスメーカーでマイホーム計画を考えていくことをお勧めするのは、このような人です。
- ・長年サポートしてもらいながら、安心した住まいを最優先したい
- ・一生に一度の人生で一番高い買い物なので、どうせなら確実に「しっかりした品質の家」を建てたい
このような方にとっては、ハウスメーカーに絞って、住宅展示場へ話を聞きに行かれるのが望ましいでしょう。
最後に…「あなたのマイホーム計画には、どのタイプの依頼先が適していますか?」
ここで、先ほど私がお話しさせていただいていた、「設計事務所へ足を運んでみてもいいのでは?」とアドバイスをさせていただいたお客様の話に少し戻ってみましょう。
この記事を読んでいただいた方は、今ならあのお客様に「どのようなアドバイス」をしてあげますか?
それでも「自由設計・デザイン」を最重要視されたい、ということでしょうか?
なので、もう一度家族でどの方向性でマイホーム計画を進めていくのか話し合ってから、展示場見学をしていこうと思います。
元住宅営業マンも納得の満足度
- 作成した間取りの数は、契約プランの「こだわりとアイデアの量」に比例する!
- 見比べた見積書の数は、値引き交渉の「知恵と材料の多さ」に比例する!
無料で間取り・見積書を取り寄せられるwebサービスを上手く活用し、理想のマイホームを必ず実現させましょう。
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