元住宅営業マンで、現在は「どのハウスメーカーにも属さない立場」から、お家づくりに必要不可欠なお役立ち情報を提供しております。
当サイトにお越しいただいた方々には、ぜひ「マイホーム計画に活かせる知識」をお持ち帰りいただきたいと思っております。
今回の記事に関しては、「家を買わない」選択肢について考えております。
- ・現在賃貸住まいだけど、このまま家を買わないでもいいんじゃないか?
- ・家を買わないメリットやデメリットが知りたい…!
- ・私たちにとって、持ち家になる意味ってあるんだろうか?
というような、マイホーム計画を考えられる前段階の方々の参考になればと思います。
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Contents
家を買う派?家は買わない派?
「私たち家族にとって、家を買う必要ってあるんだろうか?」
「家を買わない人たちは、何をメリットに考えてその選択をしているんだろう?」
このサイトに足を運ばれている方々の中にはこのように、一度は「家を買わない選択肢」について考えたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私が住宅営業マンとして働いてきた経験から言うと、家を計画される方々の多くは、
- 子供が生まれたことがマイホーム計画のきっかけ
- 子供の成長に伴って、家を買わない訳にはいかなくなった
- 賃貸暮らしの家賃負担が勿体無いから
- そろそろ家を買ってもいい年齢になったから
- 親の余っている土地に家を計画することを許されたから
- 今、まさに金利が安いので、お買い得なタイミングで動かないと家を買わないまま終わりそうだから
- etc…
などがきっかけで、マイホーム計画を立てられる方々が多かったように感じます。
しかし一方で、私の友人の中には
「実際のところ、家なんて買わないほうが金額的に得するんじゃないの?」
「急に転勤になったらその家、捨てるの?」
「俺は家を買わない派かな!賃貸で全然苦労してないし。」
というような考えを持った人たちもおりますので、
「絶対に家を買わないといけない!」
という意見の方ばかりではないことも感じております。
マイホーム計画を考えるにしても、将来家を買わないにしても、それぞれのメリット・デメリットについて納得した上で行動をすることがとても大事だと思いますので、今回は「家を買わない」という視点から、そのメリットやデメリットを確かめていこうと思います。
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「家を買うor買わない」その判断を委ねるのは「家族の心の満足度」
当サイト管理人である私の個人的な意見を冒頭でお伝えさせていただくならば、
- 家を買うことで、家族全員の「心の満足度」を高められるなら、絶対家は買うべき!
- 家を買わないことが、家族の「心の満足度」を高めることにつながるのであれば、家は絶対買わないべき!
だと考えています。
住宅営業の仕事をしていたにも関わらず、「断固持ち家派!」でないことに少々違和感を感じられるかもしれませんが、これが私の正直な気持ちです。
だって、家を買わないことにもメリットはありますものね。
そのメリットがドンピシャに当てはまる方であれば、家を買わない暮らしの方が「心の満足度」を大きく感じられると思います。
しかし、一方で「家を買うことが昔からの夢なんだ〜!」という家族であれば、その夢の内容は
- 大きなリビングで家族団欒したい
- 自宅の庭でプールやバーベキューをして楽しみたい
- 友人や同僚に自慢できるような家を建てて招待したい
- 日々の暮らしを家族仕様で設計したい
- etc..
などなど様々でしょうが、何れにしても家を建てることが家族の理想を叶えることにつながっていると思います。
なので、家族ごと・人によって「家を買う・買わない」の選択は違っていて当然だと思っています。
ただ、
「家を買うことでステータスを得られる!」
「家を買うことで一人前だ!」
という考えで無理やり家を買ったとしても、はっきり言って良い家なんて建ちません。
これだけは、住宅営業の経験からはっきり断言できます。
私が個人的に重要視している判断軸は、
「将来の家族の「心の満足度」が高められる選択肢はどちらなのか」
という判断軸であり、
「どちらの選択の方が「金額負担」が安いのか」
「どちらの選択の方が「リスク」を考えた時に賢いのか」
というような判断軸ではございません。
なぜなら、「どちらの選択の方が「金額負担」が安いのか」に関しては、
- その時々の金利や物価によって変動が激しい
- 引越し費用や初期費用など、家族ごとやタイミングごとのケースバイケースによって異なるため、一概に判断できない
というように、判断しようがないと思っております。
また、実際に細かく金額差について考えて見てみても、長期的に考えた場合に金額差そこまで差がないとも考えております。
さらに、「どちらの選択の方が「リスク」を考えた時に賢いのか」に関しても、
- 家を買って一生同じ場所に住むことがリスクなのかどうか
- 「家の購入者に万が一のことがあった場合、残された家族に住宅ローンが残ることはない」事実をどう捉えるのか
- 一生賃貸暮らしの「老後の保証人問題」や「家賃の問題」をリスクと捉えるのかどうか
の判断は、人それぞれによって考え方が違いますので、これも判断軸にはなり得ないと考えています。
確実な判断方法で、かつシンプル・合理的な判断軸として、
- 家を買うことで、家族全員の「心の満足度」を高められるなら、絶対家は買うべき!
- 家を買わないことが、家族の「心の満足度」を高めることにつながるのであれば、家は絶対買わないべき!
という「家族の心の満足度に委ねること」をおすすめさせていただきます。
家を買わないメリットって何?
それでは、家を買わない選択肢に纏わるメリットをご紹介したいと思います。
家を買わないことで考えられるメリットは下記の通りです。
●家を買わないメリット●
- 多様なライフスタイルに対応できるフットワークの軽さ
- ご近所トラブルや近隣の環境変化にも対応可能
- 金利変動による負担増や不動産にかかる税金の負担を抱える心配がない
以上になります。
順に見ていきましょう。
家を買わないメリット①…多様なライフスタイルに対応できるフットワークの軽さ
まず第一に「家を買わない」選択肢のメリットとしてあげられるのが「フットワークの軽さ」です。
つまりは、「住む場所を常に変えることができる」ということが言えますね。
私もそうですが、住む場所を変えたほうがいいかな〜と考える理由って以外にたくさん存在していて、しかも「今は引っ越さなくてもいいかな〜」と考えていた場合でも、ライフステージが変化することで、「別の物件を探して引越ししよう!」と閃く瞬間も多々あります。
例えば、
- 自分の仕事の都合での転勤(または転職)
- 家族の仕事の都合での転勤(または転職)
- 諸事情のため、現在の家賃が払えなくなってしまったから
などの「強制転居理由」と、
- 今の生活エリアよりも住みたい街が出てきたため
- 子供が増えたため、広い賃貸に引越ししたい
- 子供が巣立っていったため、夫婦二人で暮らせる賃貸に引っ越したい
- そもそも実家に引っ越しして、介護と子育てを両立したい
というような「希望転居理由」などが挙げられますね。
強制転居理由の場合、家を買っている状態で発生したとして、その対処法は
- 単身赴任
- 不動産売却
という選択がありますが、いずれにしても家を買わない選択肢をする方には必要のない悩みでしょう。
また、家賃を払えなくなってしまう理由として、
- 世帯主の病気やうつ病
- リストラや給料カット
など、今は予想もつかないトラブルが待っているかもしれません。
別の観点から、希望転居理由による引越しに関しては、
「より理想の生活環境を長きに亘って追い求められる」
という利点が備わっていますし、
「現時点では環境が良くても、30年後の暮らしはどうなっているかわからない」
という先行き不透明な境遇にも対応可能です。
そんなシチュエーションに遭遇したとしても、家を買わない人からすれば、
「別の賃貸やマンションに引っ越せばいいよね」
「最悪実家に帰れば暮らしていける」
というように柔軟に対応することができます。
これは、家を買わない選択をした方が手にするメリットだと考えられます。
逆に言えば、家を買うということは
「一生生活する場所を決断する」
と言えるため、覚悟を持って選択をしなければいけません。
- 土地探し
- 間取り・生活空間の構成
- 建築会社の選択
- 将来のビジョンの決断
に関しては、人生を賭けたビッグイベントになると言えるでしょう。
家を買わないメリット②…ご近所トラブルや近隣の環境変化にも対応可能
次に、家を買わないメリットに関して、
- 引っ越してきた隣人が生活を侵害してくる
- 現在の賃貸の隣に大型建築物ができ、住む環境が悪くなってしまった
というような近隣トラブルが起こったとしても対応ができる点です。
近隣トラブルに多いのは、
「隣の敷地で家を建てた家族と相性が悪く、一生付き合っていけるか不安だ…」
「隣の家族の騒音がうるさく、生活に支障がきたされる…」
などのメジャーな内容ですが、中には
「隣人が宗教の勧誘を行ってきて困っている…」
「通販商品や健康商品をやたら勧めてくる…」
「何かと家に来てお茶しようと誘ってくる…」
などのちょっと特殊な(だけど実際に起こったら勘弁してほしい…)内容の不満も挙げられます。
戸建てを建ててしまうと、その不満とも一生付き合っていく必要がありますが、賃貸の場合であれば、
- 別のエリアに引っ越そう
- 管理人に相談して隣人を説得してもらった
- 数年後に隣人が引越ししていった
などの不満解消が見込めます。
その点は家を買わないからこその大きなメリットですよね。
また、
- 建築時にはなかった大型物件が隣の敷地に建築された
- 大きなマンションが南側の団地に建設され、日当たりが悪くなってしまった
- 商業施設が近くにできたため、車の行き来や人通りが多くなって住み心地が悪くなった
というような、「近隣の環境の変化」に関しても同様に対処可能です。
上記の内容と重なりますが、家を買うということは、
「一生生活する場所を決断する」
と言えるので、長期的な生活環境の予測をプロの目線も交えながら位行っていく必要がありそうですね。
家を買わないメリット③…金利変動による負担増や不動産にかかる税金の負担を抱える心配がない
最後に、家を買わないメリットとして
「金利による家計負担の増加や税金の負担に悩まされることはない」
点がメリットと考えられます。
家を買う際には、多くの方々が「住宅ローン」を組んで家を買うことになるかと思います。
住宅ローンの金利は甘く見ない方が良くて、仮に1%の金利変動で
●35年返済&3,000万円の借り入れの場合●
金利 | 毎月の返済額 | 総返済額 |
---|---|---|
1% | ¥84,685 | ¥35,567,804 |
2% | ¥99,378 | ¥41,738,968 |
差額 | ¥14,693 | ¥6,171,160 |
というような大きな家計負担の変動が見られます。
全額キャッシュで購入できる人であれば問題ないですが、私が住宅営業の仕事をしていた中で「全額自己資金」のマイホーム計画を考えていた方は「100人いたら1人いればいい方」でした。
なので、建築段階では低金利のため返済額が低く計画できていたとしても、景気に変動されて住宅ローンの金利が爆発してしまった場合、
住宅ローンを返済できない…
というような事態にもなりかねません。(ちなみに変動金利型の住宅ローンを選んだ場合です。)
家を買わない人にとっては、住宅ローンや金利の影響について考える必要が全くないため、更新によって家賃が上がって、生活が苦しくなるのであれば引越しを検討すればいいですし、転職や子供の成長などのライフステージに合わせた出費額をある程度コントロールすることができます。
また、
- 固定資産税(建物)
- 固定資産税(土地)
- 都市計画税
- 不動産取得税(これは取得時)
などの「家を建てることによって継続的に発生する税金」の支払いに関しても、忘れられがちですが、家を買った方々だけにかかってくる負担金額になります。
家を買わないのであれば心配する必要のない負担金ですので、この点も家を買わない「金額的なメリット」と捉えることもできるでしょう。
家を購入するということは、
「建築時から数年間の資金計画だけではなく、住宅ローンを完済するまでの見通しをたてておく」
ことが重要ですね。
家を買わないデメリットって何?
では次に、家を買わない選択肢で考えられるデメリットについて見ていきたいと思います。
家を買わないことで考えられるデメリットは下記の通りです。
●家を買わないデメリット●
- 年をとるにつれて、引越しの対応が困難、また保証人の条件が厳しくなる
- 自己所有ではないため、常に住まいを「他人の所有物」として気を使って扱わなければいけない
- 社会的信用が戸建所有者と比べて得られにくい
以上になります。
順に見ていきましょう。
家を買わないデメリット①…年をとるにつれて、引越しの対応が困難、また保証人の条件が厳しくなる
家を買わないデメリットとして、まず考えなければいけないのが、
「老後の生活問題」
になります。
一度家を買ってしまえば、
- 家族が帰ってくる空間が担保できる
- 退職後の生活空間も担保できる
- 外的要因によって老後に引越しを余儀なくされることがない
というような利点が考えられますし、その頃になれば「住宅ローン」を完済される方の割合も増えてくる頃です。
つまり、老後の生活から「家を買わない人と比べると家計負担や心理負担に大きな差が出てくる」と考えることができるのです。
住みなれた街に資金的な負担なく一生暮らせる安心感は、家を建てた「城の主人」の特権だと言えるのですね。
一方で、家を買わない選択をされた方は、老後も引き続き家賃を払い続けなければなりません。
体力的にも社会的にも働き続けることが難しいため、その分の「長期的に考えた貯蓄」を有する必要があります。
また、家を買わないメリットの①や②であったような
「住む環境をシチュエーションに合わせて変えることができる」
という点に関しては、高齢になればなるほど
「賃貸契約時の保証人の信頼度」
を問われることになるため、利点の要素が失われていきます。
家を買わない選択をされる方に問われるのは、
「老後の生活・人生を、持ち家無しに生き抜く覚悟ができるかどうか」
だと考えられますね。
家を買わないデメリット②…自己所有ではないため、常に住まいを「他人の所有物」として気を使って扱わなければいけない
また、家を買わない方全員に言えることは、極論言ってしまえば「住み続ける生活環境は他人のもの」であり、共同スペースの譲り合いだということです。
例えば
- 子供が巣立っていったため、リフォーム工事を行って生活空間をアレンジできる
- 自分の思うがままに家を使える
- 庭でバーベキューをしたり、家庭菜園などの趣味に興じることができる
といったような「家を買った人のような自由度」は手に入れられません。
冒頭にもお伝えしたように、「家を買う・買わない」の選択にはそれぞれ一長一短のメリット・デメリットが存在しております。
上記のような「長期的に考えた場合の居住空間の使用特権」を得たいという方にとっては、家を買わないことで「他人が権限をもつ居住空間」で暮らし続けなければいけないことは、少なからずデメリットに感じられると思いますね。
一見、上記のような「リフォーム」や「庭でバーベキュー」などの「居住空間の自由な使用特権」は「家族がいるからこそ」の話に感じますが、私が担当したお客様の中には
- 男性一人で暮らしていく家を購入された方
- 女性とお子様一人のふたり暮らしを計画した家を購入された方
もいらっしゃいます。
その方々は、趣味の「シアタールーム」スペースや、「こだわりの和室」を作られているなど、自分の買った家だからこそ楽しめるライフスタイルを送られています。
家を買ったからこそのメリットは、逆を返せば「家を買わないことのデメリット」と考えられるのではないでしょうか?
家を買わないデメリット③…社会的信用が戸建所有者と比べて得られにくい
最後に、家を買わない方々に言えることが
「戸建て所有者と比較すると、社会的信用が得られない場面が多い」
ことが考えられます。
例えば、銀行からお金を借りる際の審査項目には
「戸建所有・非戸建所有」
を問う設問も設けられております。
これは、資産価値になるかならないかに関わらず、
「信用を担保できる理由として「戸建を所有」しているのかどうか」
つまりは「社会的な信用があるのかどうか」を、銀行が審査の際に確認するために設けているのです。
なので、公的に考えた場合にも、「家を買っている方々の社会的信用度はある程度高く見られることが多い」と考えられます。
一方で、
- 会社の中での信用度
- 親戚・家族の中での信用度
- 友人や知り合いの中での信用度
など、公的ではない観点から見ても、家を所有しているかどうかで「信用できる・できない」を測られる場合もあります。
「家を買わないから社会的信用がないやつだ!」
なんて考える人は異常だと思いますし、私自身も
「世間体やステータスのために家を建てることは、枝葉の部分にあってもいいが、幹となる本来の目的ではない」
と考えております。
しかし、「家を所有しているからこそ得られる信用」が存在していることは、社会的に見ても、その他のシチュエーションの中においてもあり得ることは事実です。
家を買わない選択によって信用が失われるわけではありませんが、家を買った人と比べた時にはデメリットと考えられる可能性もあると思われます。
まとめ…家を買う・買わないに関係なく、一度はどちらの選択肢にも視野を広げてみましょう
いかがでしたでしょうか?
家を買わない選択肢をする上でのメリット・デメリットをご紹介させていただきましたが、極論、その判断は家族によって異なります。
家を買うと決まれば突っ走るのみですが、家を買わない選択をする場合、常に「家を買う選択肢」も隣に存在します。
なので、どうせ一生に一度あるかないかの重大イベントですので、ハウスメーカーや設計事務所の「間取りや見積もり」を見て判断するのもいいでしょう。
「住宅展示場に足を運んでしまうと、営業マンの勧誘が鬱陶しいしな…」
「見積もりをもらおうと思うと打ち合わせしないといけないじゃない!」
そんな方でも手軽に資料を取り寄せられる「建築会社の間取り・見積もりを一括無料請求サービス」は、私が考えられる中でも最も気軽に使えるサービスです。
やっぱり家は買わない方がいいな!と判断できる材料になるかもしれませんし、やっぱり家が欲しいなと考えるきっかけになるかもしれませんので、とりあえず取り寄せてみることをおすすめします。
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