豆知識

2階LDKの間取りってどう?元住宅営業マンがメリットとデメリットを解説!

ミト
ミト
みなさん、こんにちは。マイホームプランナーのミトです。

元住宅営業マンで、現在はフリーの立場から、家づくりのお役立ち情報をお伝えしております。

今回のテーマは、2階LDKに関する内容です。

▼こんな人にオススメ▼

  • ハウスメーカー選びと合わせて、間取りの作成に奮闘中の方
  • 家づくりを進める中で、LDKにはこだわりを持ちたい方
  • 2階にリビングやキッチンがある生活に憧れている方
  • 狭小地の土地に家を建てる予定の方

 

 

2階LDKの特徴とニーズ

山本家奥様
山本家奥様
ねー、昨日友達の家にお邪魔したんだけどさ、2階にリビングがあってびっくりしちゃった!
山本家ご主人
山本家ご主人
そうなんだ、珍しいね!いわゆる2階LDKってやつか。僕たちの家の間取りも2階LDKにしてみる?
山本家奥様
山本家奥様
んー・・・でも実際のところ、2階LDKの家に住んでる知り合いは少ないし、私たちに合ってるのか不安。住んで後悔したくもないし。

この記事を読まれている方の中には、2階LDKの家に興味がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

2階LDKは、その名の通りリビング・ダイニング・キッチンが揃って2階部分に位置する間取り構造を指します。

ただ、現時点で2階LDKの家は比較的少なく、「普通は1階にLDKがある」という感性の方が大多数かと存じます。

ミト
ミト
そんな中で、実は最近2階LDKのニーズが昔より増えております。
山本家奥様
山本家奥様
え、そうなの?なんでなんで?

理由の大部分は「土地の狭小化」に紐づいており、またその条件下でも2階LDKであれば実現できるメリットが存在しているからです。(メリットはこの後の章でご紹介します。)

そもそも、昔はどの家も1階建て(つまりは平屋住宅)がメインでしたが、最近の家を見ると2階建てが主流となっており、そのシフトチェンジの理由となったは土地の狭小化でした。

土地の区画割りを小さくしてたくさんの家を建てる方向性に変わっていたため、上の空間に寝室や子供部屋を持ってきたことが理由ですね。

その延長線上に、2階LDKの間取りが誕生することとなりました。

私が住宅営業マンとしてハウスメーカーで働いていた頃、2階LDKの家を希望されるご家族さまに数多く出会いましたが、その理由として多かったのは下記のような内容です。

 

◆2階LDKの希望理由◆

  • 明るい空間でゆったりと暮らしたい。
  • 道路に面した土地で建築するので、人の目を避けたい。
  • キッチン⇄洗面⇄洗濯物干しの家事動線を短くしたい。
  • 眺望の良い土地を購入したので、景色を楽しみたい。
  • 屋根裏を利用した広く開放感あるリビングで生活したい。
  • 家族のコミュニケーションが自然と生まれる間取りを作りたい。
  • どうせ家を建てるなら、一風変わった家を建てたい。
  • 広い土地を買いたかったけど、結局狭小地を購入。狭小地に合った家が欲しい。
  • etc…

 

山本家奥様
山本家奥様
私も明るい空間でくつろげる家に住みたい!
山本家ご主人
山本家ご主人
僕もプライバシーに配慮した間取りを作りたかったから、2階LDKもありなんじゃないかって思えてきた!
ミト
ミト
それでは、次に2階LDKの間取りのメリットをご紹介します。

合わせて、2階LDKのデメリットもお伝えしますので、両側面を知った上でご検討ください。

山本家奥様
山本家奥様
ありがとうございます!

 

2階LDKの7つのメリット

​2階LDKの間取りのメリットは大きく分けて7点ございますが、ずばりまとめると、

人目を気にせず、1階LDKでは得られない明るさと開放感を兼ね備えたLDKが手に入れられる」

という点が最も大きなメリットと言えるでしょう。

①プライバシーを守りやすい

2階LDKにするということは、リビング、ダイニング、キッチンという生活時間を多く費やす空間が地面から離れた場所に置けるということです。

例えば、歩道や道路に面した土地に家を建てる方によく見られるのが、外を歩く人や車を運転する人の視線を気にする余り、せっかく大きな窓を設けたにも関わらず常にカーテンを閉めっぱなしにして生活をしている、といった状況があります。

近隣の家の人の視線も然り、ですね。

これでは、LDKでのくつろぎ・落ち着きが損なわれてしまいます。

しかし、2階LDKの場合、人の視線が届かない場所にLDKが構えられるので、プライバシーを守りながら家族団欒の時間を確保することが可能なのです。

オススメ度 

「周りの目が気になる土地や場所で建築予定だけど、周りの目を気にすることなく落ち着いた生活を送りたい方。」

ミト
ミト
このような方には、2階LDKを強くオススメできます。

②日当たりがよく明るい空間になる

私が住宅営業マンとして働いていた頃に、2階LDKの家を建てた方から聞いた「2階LDKにしてよかったこと」のとして多かった理由が、「明るさ、陽の光の確保が十分にできる」ということでした。

そもそも、1階LDK・2階LDK関係なく、設計士が間取りを作成する際には「リビング・ダイニング・キッチン」にどのように陽の光を取り入れるか、採光計画を時間をかけて、LDKの配置や窓の大きさ・規格を決定します。

「家族が最も多く時間を共にする空間を明るくしたい」という希望は、どの家庭にもありますからね。

また、光を最も取り入れやすいのは2階部分なので、2階LDKの場合、大きな窓を高い位置に確保することで、周りの建物などに遮られることなく自然に陽の光をLDKへ運ぶことが可能となります。

逆を言えば、寝室や和室などは明るさを少し抑えて落ち着ける空間が好ましいため、1階部分に位置させるのも好都合です。

オススメ度 

「自然の陽の光を取り入れて、LDKを年中明るい空間にしたい方。」

ミト
ミト
このような方には、2階LDKを強くオススメできます。

③屋根の傾斜を生かした「縦に広い空間」を実現

2階LDKの場合、上部には屋根しか乗っていないため、屋根の傾斜を利用した勾配天井や屋根裏スペース(ロフト)の利用が可能です。

本来これは平屋の特権でしたが、2階LDKを採用することで2階建ての家でも実現可能となります。

積水ハウスHP参照「https://www.sekisuihouse.com/example/detail/general/item/0015/from/freeword/」

この写真のように、屋根の傾斜を利用することで、天井を通常以上の高さまで引き上げることができ、開放感が抜群に上がります。

また、屋根の設えを木目調にするor梁を表し梁にするなどして、家族好みのデザインにすることもできます。

勾配天井でなくとも屋根裏のスペースを利用すれば、小部屋あるいはロフト収納のスペースとして、効率的な空間利用が実現できます。

オススメ度 

「2階建てでも、平屋のような縦の開放感がLDK内に欲しい方。」

ミト
ミト
このような方には、2階LDKを強くオススメできます。

④景色・眺めを生活に取り入れる間取りが考えられる

また、建築地の立地によっては、下記の写真のように見晴らしが良い立地や眺望が美しい場所で家を建てられる方もいらっしゃるかと存じます。

全ての方が対象ではございませんが、上記のような条件下で建築をする方にはむしろ、2階LDKの選択肢が生きてきます。

本来であれば1階部分に位置するLDKを2階の高さまで引き上げることによって、何に遮られることもない最高の景色をくつろぎの空間に取りれることが可能です。

1階部分にLDKを配置した場合と比べれば、今後の生活の風景が全く違って見えるでしょう。

オススメ度 

「眺望の良い土地を購入し、景色を取り入れたLDK計画を立てたい方。」

ミト
ミト
このような方には、2階LDKを強くオススメできます。

⑤バルコニーの利用で家事が楽になる

2階LDKの家を建てた方の特権として、LDKと同じフロアに洗面やバルコニーを配置できることが挙げられます。

単純にバルコニーとLDKを隣接させて、内と外との繋がりを生む間取りを作成するのもありですが、もう少し踏み込んで家事ラク動線への工夫につなげることも可能です。

洗面スペースで洗濯を行い、そのままバルコニーへ直結して出られる動線を作っておけば、最短距離ですぐに物干しすることが可能となります。

バルコニーであれば1階で物干しするのと比べて乾きやすいですし、防犯面に関しても高くなります。

さらに言えば、洗面とキッチンの動線を短く設計しておけば、料理の面倒を見ながら洗濯物の作業を効率的に行うことができ、日々の家事の負担を軽減する間取りを実現可能です。

オススメ度 

「キッチン⇄洗面⇄物干しスペースの動線を工夫し、家事ラクな間取りで家を建てたい方。」

ミト
ミト
このような方には、2階LDKをまずまずオススメできます。

⑥冬場でも寒くなりにくい

地面から離れている2階LDKは、1階部分に空間があるため、寒くなりにくいです。

これはマンションやアパートの原理と同じで、1階で暮らす人と2階で暮らす人を比較すると、1階で暮らす人の方が冬場に足元からの寒さを感じやすいのです。

地面から冷気が上がってきても、1階部分に居住空間があれば2階部分まで冷たい空気が届かず、暖かい空間を手に入れられるということですね。

逆に1階のスペースに配置する子供部屋や寝室は比較的寒くなりやすいので、ポイントをしぼって床暖房や暖房器具の設置を行うことで、LDK全体に導入するよりも光熱費を削減することも可能となります。

オススメ度 

「冬場でも暖かいLDKで生活したい方。」

ミト
ミト
このような方には、2階LDKをオススメできます。

⑦耐震性の観点から考えてもポジティブな結果

間取りを考える際にはあまり感じることがないですが、いざ設計を進めるに当たって、2階LDKの家にすることで耐震性を向上させることが可能です。

LDKは広く開放的な空間を望まれる方が多く、柱や壁の数を減らして空間の広さを取りますが、1階部分にLDKが来ることで1階部分の柱や壁が少なくなり、2階を支えるために必要な構造の最低限の柱・壁で建築することが考えられます。

しかし、LDKを2階に持ってくることで、子供部屋や寝室などが1階に位置するため、壁や柱を多く設けることが可能となり、結果的に耐震性が向上するという訳です。

また、逆を言えば、2階にLDKを配置することでLDKに必要な柱や壁の数に制限を受けづらくなるため、間取りの自由度も向上すると考えられますね。

オススメ度 

「少しでも耐震性にこだわりを持って家づくりがしたい、且つLDKを開放的にしたい方。」

ミト
ミト
このような方には、2階LDKをオススメできます。

 

2階LDKの5つのデメリット

ここまでは2階LDKのメリットをお伝えして参りましたが、逆に2階LDKの間取りのデメリットも存在しております。

これから大きく分けて5つのデメリットをご紹介いたしますが、ズバリお伝えすると、

「日々、階段を上り下りする回数が増える」

ということが大きなデメリットと言えるでしょう。

①老後の問題

家を建てられる方の平均年齢は30代前半あたりなので、建築時点では何の問題もないです。

しかし、家は2〜3年住んで終わりという訳には行かず、20年〜30年と長いスパンで暮らしていくこととなります。

2階LDKの家であればリビング・ダイニング・キッチンに行くために階段を上らなければならず、また寝るときは逆に1階におりなければ行けません。

60代〜70代の高齢期に差し掛かって階段の上り下りの負担が多いのは、正直かなり大変です。

また、夫婦どちらかが介護の必要が出た場合も、階段の踏みはずしや転落の危険性もございます。

マイホームの計画時点では憧れる方も多い間取りですが、老後の問題に関しては、特に2階LDKでは顕著に不安要素が現れます。

オススメ度 

「平屋のように、階段の上り下りなど老後の負担を少しでも軽減したい方。」

ミト
ミト
このような方は、2階LDKはやめておいたほうが良いでしょう!

②日常生活の些細な支障

私が住宅営業マンをしていた頃、最も多かった2階LDKの不満は

  • 買い物した後、キッチンまでの距離が長い
  • ゴミ捨ての度に階段を上り下りしなければいけない
  • 来客が来る度に階段を上り下りしなければいけない

など、日々の生活の中で感じられる些細な不便さです。

やはり、1階玄関とLDKの動線がかなり長くなってしまい、且つ動線の中に階段を挟むため大変と感じる人が多いのだと思います。

しかし、私の住宅営業時代のお客様の中には、

慣れてしまえば苦にならない。
そういうものだと割り切ればなんてことない。

というような意見をお持ちの方もいらっしゃいましたので、生活して行くうちにデメリットと感じなくなる可能性もございます。

オススメ度 

「ちょっとしたことで階段の上り下りをするのは億劫で、できれば日中の生活動線は1階のみで完結させたい。」

ミト
ミト
このような方は、2階LDKについてもう少し検討するほうが良いかもしれません。

③建築費用が高くなりがち

2階LDKは通常の1階LDKと比べて建築コストが高くなりがちです。

例えば、2階LDKにすることで「キッチン、洗面、お風呂、トイレ」の水回り箇所は2階に上がってくることになります。

それに伴い、配管の材料費や作業費用が高騰し、通常の1.2倍程度水回り設備のコストが上がります。

山本家ご主人
山本家ご主人
ひえ〜!設備の仕様は同じでも、工事費用が高くなっちゃうんだ・・・!

また、2階LDKにすると、リビング・ダイニング・キッチンの大きさに合わせて1階の間取りを検討する必要あります。

LDKを広くすればするほど、1階の寝室や子供部屋も合わせて大きくする必要があるので、必要以上に床面積が増えて建築価格が上がるケースが多発します。

「2階LDKって高いの?」という疑問をお持ちの方も多いかと存じますが、基本的には1階LDKの間取りよりも高くなると思っておいたほうが良いでしょう。

オススメ度 

「できる限り建築費用を抑えたマイホーム計画を立てたい方。」

ミト
ミト
このような方は、2階LDKはやめておいたほうが良いでしょう!

④2階LDKに対応可能なハウスメーカーが限られる

冒頭でもお伝えした通り、2階LDKという名称をここ最近よく耳にするようになったとはいえ、まだまだ2階LDKは少数派の間取りです。

こちらの記事でもご紹介しておりますが、ハウスメーカーにはある程度の規格が設けられているので、そもそも2階LDKの規格がなければ家が建てられないというケースも見られます。

少なくとも、通常の規格から外れるため坪単価は高くなる傾向にあります。

設計事務所や工務店などの家であれば自由設計なので問題ないかと存じますが、ハウスメーカーで家を建てる場合、まず2階LDKの家が建てられるのか、また費用は何割増しになるのかを確認しておく必要がございます。

オススメ度 

「希望のハウスメーカーが既にあるが、そこでは2階LDKの家が建てられないor建築費用が割高になる。」

ミト
ミト
このような方は、2階LDKはやめておいたほうが良いでしょう!

⑤夏場は暑くなりやすい

先ほどご紹介したメリットの⑥を裏返したような内容ですが、寒さが下からやってくるのとは逆に、暑さは上からやってきます。

2階LDKにすると、リビング・ダイニング・キッチンの上には屋根のみなので、夏場は特に、熱が屋根から小屋裏へ侵入し、そのままLDKまでおりてきて暑くなることが考えられます。

1階LDKであれば、寝室や子供部屋が2階のスペースにあるのである程度緩和されるのですが、遮られる空間がなくなる分、熱の侵入率が上がるということです。

下記のような方は、2階LDKはやめておいたほうがいいかもしれません。

オススメ度 

「寒さよりも暑さが我慢できない!という方。」

ミト
ミト
このような方は、2階LDKはやめておいたほうが良いかもしれません。

 

2階LDKにするならここに注意!

最後に、私が住宅営業マンとして働いていた過去の経験から、2階LDKの家を建てる際にここだけは注意して間取りの作成を行うべきと感じるポイントをお伝えいたします。

◆老後を考えた間取り設計を行いましょう。◆

例えば、2階に和室(畳コーナー)を置き、老後は寝室代わりとして活用することで、1階に寝に下りる負担を軽減させる、など

 

◆1階に手洗いスペースを置きましょう。◆

来客の方が手を洗われる際に、わざわざ2階の洗面スペースまで上がることになりますので、あったら便利です。

 

◆2階から玄関の施錠・解錠が可能なモニターを取り入れましょう。◆

私の担当したお客様も「便利だ!」と気に入られていましたが、2階から玄関の施錠や解錠が遠隔でできるモニターがございますので、わざわざ1階におりて鍵を開け閉めする負担がなくなります。

 

◆1階の窓はシャッター付きの防犯ガラスにしましょう。◆

何かあった時手遅れになる前に、事前に防犯対策をしておきましょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、2階LDKの間取りに関する情報を、私の経験から得られたメリット・デメリットの比較を踏まえてご紹介して参りました。

2階LDKに限らず、新しい家の間取りが「合う・合わない」は、ご家族さまのライフスタイルや趣味・嗜好によってそれぞれ異なります。

なので、1つ〜2つのプランを作成したからといって自分たちに合う最高の間取りに出会えるかと言うと、正直難しいです。

できる限り複数の会社に間取り作成の依頼をして、より多くのアイデアを集めた先に満足いく住まいの間取りがあると言えるので、私がオススメしている「間取り・見積書の一括取り寄せサービス」などを利用して、効率よく楽に間取りを手に入れましょう。

ミト
ミト
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