元住宅営業マンで、現在は「どのハウスメーカーにも属さない立場」から、お家づくりに必要不可欠なお役立ち情報を提供しております。
当サイトにお越しいただいた方々には、ぜひ「マイホーム計画に活かせる知識」をお持ち帰りいただきたいと思っております。
今回は、外壁に「タイル」を採用する場合の「メリットとデメリット」についてご紹介したいと思います。
マイホーム計画の中で「外壁のタイプ」に迷っている方や「タイル外壁のメリット・デメリット」を詳しく知りたいという方は、ぜひ参考にして見てくださいね。
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外壁には大きく4種類のタイプが存在している
「外壁の種類ってどれくらいあるんだろう…?」
「タイルの外壁って高いよね…?」
「そもそも、タイル外壁のメリットって何なの?デメリットに関しても知りたいな〜…」
マイホーム計画を考えられている方々の中には、外壁の種類で迷われている方々も多いのではないでしょうか?
特に、「タイル外壁」に関しては、どのハウスメーカーでもオプション扱いにされているところがほとんどで、比較的高価な外壁材である印象が強いですよね。
しかし、逆に言えば「どのハウスメーカーでも採用している」とも考えられるため、その分タイル外壁に秘められたメリットにも期待が持てます。
今回の記事では「タイル外壁」に焦点を当てた上で、そのメリットとデメリットをご紹介させていただきますが、大前提として「住宅の外壁材」の種類について最初に触れておこうと思います。
住宅に用いられる外壁の種類は、大きく分けると下記の4種類に分類できます。
●外壁材の種類●
- サイディング外壁
- 塗壁・モルタル
- タイル外壁
- 木
先に触れておくと、現在の住宅では④「木」をそのまま使用することは少なくなりましたが、アクセント張りや「ウッド調の外観を好む方」にとってはおすすめの外壁です。
なので、多く使われている外壁材の種類としては、①サイディング外壁、②塗壁・モルタル、③タイル外壁がほとんどです。
それぞれの特徴を簡単にご紹介させていただきます。
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サイディング外壁の特徴
サイディング外壁はセメントや繊維物質をプレス圧縮して固め、それをボード状にした外壁材のことを指しております。
様々な種類があり、木目調やロック調のサイディング、漆喰や塗壁調のサイディングなど、レパートリーが豊富です。
比較的他の外壁材よりも金額が安く、施工のスピードも早いのが特徴です。
反面、タイルなどに比べると「メンテナンスコスト」が多くかかってしまうことがデメリットですね。
サイディング外壁にも2種類存在しており、
- 窯業系サイディング
- 金属系サイディング
の2パターンがあります。
②の金属系サイディングでは、①の窯業系サイディングに比べて「金額」が少し高くなりますが、軽くて丈夫で腐食しにくい特徴があります。
塗壁・モルタルの特徴
塗壁・セメントの外壁に関しては、「セメントと砂と水を練ったもの下地に塗る」という方法で仕上げられる外壁ですね。
写真のような、「塗壁やモルタル仕上げでしか演出できない雰囲気」を備えた外観を手に入れることができます。
和風の住宅や、シンプルモダンの家に使われることが多いですね。
一方で、
- 施工スピードが遅い
- 金額がサイディングと比較して高い
- 定期的なメンテナンスが必要
- 施工段階でひび割れが起こってしまう可能性がある
など、高い技術に高い金額を要する外壁材とも考えられるのです。
タイル外壁
タイル外壁は「粉砕した粘土と鉱物を混ぜてボード状にした」外壁材です。
後にご紹介させていただきますが、タイル外壁には、
- 独特の光沢感・重厚感
- 耐久性
- 耐傷性
- 耐水性
- メンテナンス費用が安い
など、様々なメリットが存在しているのですが、その分金額は最も高い外壁材の1つです。
また、施工技術も高いものを要するため、必然的に施工費用も高くなってしまう傾向にあります。
タイル外壁を採用するメリット
タイル外壁には、大きく下記のような6つのメリットが存在しております。
●タイル外壁のメリット●
- 擦り傷、切り傷に強い「卓越した耐傷性」
- 水を寄せ付けない「耐水性」
- 建物の美しさを維持する「耐候性」
- 雨で汚れを洗い落とす「耐汚性」
- タイル外壁独特の「素材美」
- 高耐久性能から得られる「メンテナンスフリー」
タイル外壁には多くのメリットが存在しておりますので、それぞれ解説していきます。
タイル外壁のメリット①擦り傷、切り傷に強い「卓越した耐傷性」
まず、タイル外壁の大きなメリットとしてあげることができるのが、
- 外部からの衝撃による傷がつきにくい「耐傷性」
です。
土地や石などを焼いて固めて作られているタイルは、その素材自体が非常に強固であるため、外部からの傷に非常に強い特性を持っております。
一般的に外壁材は、
- 外部の風で運ばれる誇りや砂の影響で傷が生まれる
- 生まれた傷に汚れが付着して、劣化が目立つようになる
- 塗り替えが必要になりメンテナンスを行う必要が出てくる
という流れになるのですが、タイル外壁の場合は「擦り傷や引っ掻き傷」に強いメリットがあるため、そもそも汚れが目立つ原因を軽減させてくれるのです。
このように、釘で引っ掻いた場合であっても、サイディング外壁には傷が残るのに対して、タイル外壁には全く傷がついていません。
高温で焼き固められた天然素材ならではの特性であり、タイル外壁の大きな利点であると考えられます。
タイル外壁のメリット②水を寄せ付けない「耐水性」
次に、タイル外壁の「耐水性」のメリットを見てみることにしましょう。
タイルは「燃成温度の違い」によって、
- 磁気質
- せっき質
- 陶器質
に分類されます。
3種類共に吸水率が異常に低く、
- 梅雨の季節の長期的な雨の影響
- 急な台風や暴風雨の影響
などをほとんど受けることがありません。
特に、1,300度の高温で焼いて形成される「磁気質」のタイル外壁に関しては、材料内の分子が密接に固まってできているため、吸水率は1%を下回っております。
雨漏り等の被害もそうですが、外壁材自体が水分を含んでしまい、冬場の「凍結」による外壁破壊の被害も格段に低いのです。
上記の「耐傷性」と合わせて、タイル外壁の耐久性を高めている大きな要因であり、他の外壁材では手に入れられないメリットですね。
タイル外壁のメリット③建物の美しさを維持する「耐候性」
タイルの素材は元々「石や粘土」などで形成される自然素材です。
つまり、自然界にある石や岩と同等の性質を持っているため、経年劣化する割合が非常に低いことが特徴なのです。
こちらのデータを見てみても、一般的なアクリル塗装の外壁やアクリルウレタンの塗装と比較して
- 紫外線による変色
- 風や雨による経年変化
- 風化による劣化
などの「劣化・退色・変色」の変化が20年、30年、40年と経過してもほとんど見られません。
このメリットは、長期的に考えれば「タイル外壁のメリット⑥高耐久性能から得られる「メンテナンスフリー」」の利点につながってきたり、「タイル外壁のメリット⑤タイル外壁独特の「素材美」」でも考えられる「外観の美しさの維持」が起因する利点になり得るのですね。
耐候性に関しても、タイル外壁の大きなメリットと考えることができるでしょう。
タイル外壁のメリット④雨で汚れを洗い落とす「耐汚性」
タイル外壁の表面は「水の膜」で覆われております。
これを「親水性」と呼ぶのですが、この親水機能が備わっていることによって、
- そもそも汚れが外壁本体に付着しにくい
- 雨が当たると「汚れを含んだ表面膜」もろとも洗い落される
というタイル外壁ならではのメリットが生まれます。
サイディングには、「親水性コーティング」を施されたハイグレードの外壁材も存在しますが、通常の外壁材に数十万円のオプション金額が加算されることになります。
一方タイル外壁には、その素材自体に親水機能が備わっているため、セルフクリーニング機能を永続的に期待することができるのです。
管理人の個人的な考えでも、このセルフクリーニング機能と耐傷性の両方を兼ね備えられることで
- 年間に数回の外壁掃除で済む
- 何もしなくても汚れが溜まりにくい
- 長期的に美しい外観を維持できる
というメリットを得られることは、さすがタイルだな〜!と感じる大きな利点と感じております。
タイル外壁のメリット⑤タイル外壁独特の「素材美」
タイルの素材は、4,600年前の「エジプトのピラミッドの壁面」にも採用されていた素材であり、発見された当初であってもその美しさは人々を魅了しました。
高温で熱さられた自然素材が放つ風格や重厚感は独特であり、他の外壁材では決して表現することができない美しさがあります。
なので、
- 外観のデザイン性にこだわりたい
- 家の雰囲気を重厚にしたい
- 高級感を醸し出す外観に仕上げたい
という方にとっては、デザイン性の面から考えて「タイル外壁の素材美」に、大きなメリットを感じられるかと思います。
旧首相官邸や、学士会館にも使われるなど、長きにわたって美しさを維持させることができる外壁材は、タイルの他ないでしょう。
タイル外壁のメリット⑥高耐久性能から得られる「メンテナンスフリー」
最後に、タイル外壁のメリットとして
「他の外壁材に比べると圧倒的にメンテナンス費用が安い」
ことが挙げられます。
これまでご紹介させていただいた
- 耐久性
- 耐汚性
- 耐水性
等から予想がつく方もいらっしゃるでしょうが、タイルの素材自体に行う「定期的なメンテナンス工事」は必要ありません。
ただ、外壁のつなぎ目である「目地」の部分に関しては、タイル素材ではないため劣化しますのでメンテナンスが必要です。
それでもその部分のメンテナンス補修で済むので、他の外壁のような
- 塗り替え
- 張り替え
- 補修工事
を10年ごとに行わなければいけないということにはならないのです。
この図のように、一回の外壁のメンテナンス費用の差が大体「90万円」程度も開いてしまい、タイル外壁のメンテナンス費用は一般的な外壁材のメンテナンス費用に比べて圧倒的に低い金額で補修ができます。
後々のライフサイクルコストのことを考えた時にも、タイル外壁は大きなメリットを感じさせてくれるでしょう。
タイル外壁を採用するデメリット
それでは次に、タイル外壁のデメリットについてご紹介したいと思います。
タイル外壁のデメリットは、大きく分けて3つ存在しております。
●タイル外壁のデメリット●
- 初期費用の高さ
- 施工の難易度が高い
- 外壁の剥離問題
こちらに関してもそれぞれ解説していきたいと思います。
タイル外壁のデメリット①初期費用の高さ
タイル外壁のデメリットとしてまず挙げられるのが、
「購入時にかかる費用が他の外壁材と比べて非常に高い」
ことが挙げられます。
目安ですが、
●外壁の1平方メートル当たりの金額差比較表●
- 窯業系サイディング…3,000~6000円/㎡
- 金属系サイディング…4,000~7000円/㎡
- 塗壁・モルタル外壁…5,000~8000円/㎡
- タイル外壁…8,000~10,000/㎡
のような価格差を確認することができます。
なので、40坪の住宅で考えれば、外壁部分の面積にもよりますが、だいたい200万円〜300万円ほどタイル外壁の方が金額が高くなってしまうのですね。
一方で、管理人個人的な考えですが、
- 初期費用が300万円上乗せになってしまう
- メンテナンス補修の費用が400万円低くなる
という「タイル外壁のメリットとデメリット」を並べてみると、50年後の時点では結果的に「タイル外壁を採用した方が得をする」計算になります。
さらに言えば、タイル外壁のメリットはメンテナンス費用の軽減だけではなく、「耐久性」や「耐水性」、「素材美」などもありますので、「長期的に見た場合にタイル外壁のデメリットはデメリットではなくなる」と考えることもできるんじゃないかな〜、と思っています。
まあそれにしても、
- 住宅ローンの借り入れ上限額
- 自己資金の配分
- タイル外壁に回せる金額
など、外壁にかけられる金額の制約はご家族さまによって様々ですので、あくまで「タイル外壁を強く希望する!」という方々に関しては、一概に「タイル外壁の初期費用だけを見てデメリットだと決めるのは安易」であるとも考えられます。
ぜひ参考にして見てください。
タイル外壁のデメリット②施工の難易度が高い
次に、タイル外壁は「施工難易度」がサイディング外壁に比べると高いです。
なので、未熟な業者さんにタイル外壁の施工を依頼してしまった場合、
- タイルの浮きが目立つ
- タイルの歪みが目立つ
- 結果的に美しくない
という結果になる場合もあります。
なので、当然しっかりと施工を行ってもらえる業者に依頼をすることになるのですが、
- 本当にその業者は良い仕上げを行ってくれるのか
- どちらにしても施工期間は長くかかる
- いい業者になれば当然施工費用も増える
という疑問やデメリットが生まれてしまいますね。
ハウスメーカーであれば、直接提携している「実績のある業者」に施工を任せることができると思われますが、比例して金額が高くなってしまいますので、この「施工難易度の高さ」に関しても、タイル外壁の1つのデメリットと考えることができるでしょう。
タイル外壁のデメリット③外壁の剥離問題
最後に、タイル外壁のデメリットとして、
「タイルの剥離が起きるケースが考えられる」
ことをあげさせていただきます。
これは、
- タイル外壁を使用した場合の耐震実験を行っているかどうか
- 最新の施工技術によってタイル外壁を施工できるのか
を確認し、共に問題がなければ大丈夫だと思います。
ただ、昔では、
- マンションのタイル外壁が剥がれ落ちて落下する事故が起きた
- 自宅のタイルが年々浮いてきて、本来の性能を維持できていない
というような事例が多々起こっていたため、タイル外壁にはそのような面も存在することは忘れてはいけません。
ハウスメーカーなどでタイル外壁を検討する際は、一度は「タイル外壁を使用した実邸見学」に行って、その出来栄えや損傷がないかどうかを確認しておくことをお勧めします。
まとめ…マイホーム計画にタイル外壁の選択肢を…
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