元住宅営業マンで、現在は「どのハウスメーカーにも属さない立場」から、お家づくりに必要不可欠なお役立ち情報を提供しております。
当サイトにお越しいただいた方々には、ぜひ「マイホーム計画に活かせる知識」をお持ち帰りいただきたいと思っております。
今回は、マイホーム計画には欠かすことのできない「坪単価に関する情報」をご紹介します。
ハウスメーカーで契約する際に「こんなはずではなかった…。」と後悔しないためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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Contents
そもそも、坪単価とは?
マイホーム計画をスタートされた方の中には、このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
ハウスメーカー選びの指標で、大きな要素となるのが「資金」です。
その資金内容を左右するのが「坪単価」ですが、実はその本質が知られていないことが多いです。
私が住宅営業の仕事をしていた時に、「坪いくらですか?」「一番多い価格帯の坪単価はいくらですか?」と質問されることが多かったことを覚えております。
なので、「坪単価の意外な落とし穴」をご紹介する前に、まずは坪単価とは一体なんなのか、その計算方法と合わせてご紹介させていただくことにいたします。
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坪単価=「建物の延べ床面積に対する1坪あたりの建物価格」
まず、坪単価とは、その名の通り「1坪あたりの建物本体金額」のことを指しております。
(建物本体価格につきましては、下記項目にてご説明しております。)
1坪を算出する分母となるのは、「建物の延べ床面積」です。
なので、「延べ床40坪の建物」が2,000万円の建物本体価格になるのであれば、坪単価は「2,000万円÷40坪」の50万円であり、つまり「坪単価=50万円」ということが言えるのです。
1坪=約3.31㎡
みなさんの中にも、
「1坪ってどれくらいの広さなの?」
「平方メートルから坪へ換算する簡単な方法はないの?」
と疑問に思われている方も多いのではないでしょうか。
まず、1坪の大きさに関しては、平方メートルに換算すると「約3.31㎡」になることを覚えておいてください。
ちなみに、家を作る際の規格モジュールには、一般的な「尺モジュール」(3尺(0.91m)が基本の長さ)のものと、「メーターモジュール」(1mが基本の長さ)のものが存在しております。
メーターモジュールの方が約90cmほど長いため、同じ間取りでも20%ほど面積が大きくなります。
基本的には尺モジュールを採用しているハウスメーカーが多いですが、中には「メーターモジュール」にて設計されている会社もございますので、一度この規格に関しては確認しておいたほうがいいでしょう。
●マイホーム計画の豆知識●
- 家を作る規格には「尺モジュール」と「メーターモジュール」がある。
- 現在の「家の企画寸法」は尺モジュールが一般的
- 尺モジュールは、3尺(0.91m)を基本の長さとする
- 1坪は畳(1.82m×0.91m)2畳分の大きさ=約3,31㎡
㎡表記から坪表記へ変換する簡単な方法
次は、1坪=何㎡か、ではなく、逆の1㎡=何坪なのか、についてご紹介いたします。
坪単価を算出するにあたっては、この「1㎡=何坪」の変換の計算の方が多用しますので、ぜひ覚えておいてください。
1㎡を坪の大きさに変換する式は、以下のようになります。
「〇〇㎡×0.3025=〇〇坪」
この0.3025という数字に関しては、住宅営業マンや設計士の人も多用する数字で、大抵は暗記しています。
なぜ0.3025という数字か、の理由なのですが
「0.3025」を用いて平方メートルから坪表記へ変換する理由
「1坪=6尺×6尺=60/33m×60/33m=3600/1089㎡」であり、この計算値「3600/1089」で割ることで1坪の大きさは算出されるのですが,「3600/1089」は30578512…というような数字が続いて割り切れません。
なので、「3600/1089」で割るのではなく、考え方を「3600/1089」の逆数(1089/3600)を掛けるという方向で計算をするようにします。
1089/3600=0.3025というように綺麗に割り切ることができるため、
〇〇㎡×0.3025=〇〇坪となり、0.3025を用いて平方メートルから坪表記へ変換することができる。
ということが言えます。
㎡表記から坪表記へ変換する具体例
以上の計算知識さえ押さえておけば、住宅営業マンの言う「〇○㎡なので〜」「何坪は必要なので〜」というような話についていくことが可能になります。
例えば、40坪の延べ床面積は何㎡なのか
を考える場合、
40÷0.3025=約132.23㎡
と考えることができますよね。
現在自分たちが住んでいる空間の坪数を知ることで、マイホーム計画を進めていくにあたっての「間取りの広さの感覚」を掴みやすくなります。
住宅営業マンから「現在は40坪ほどの大きさで建築を考えられる方が多いですね〜」と話をされたとしても、自分たちの感覚では「もう少しコンパクトな空間を望んでいる」場合も大いに考えられます。
建ててしまった後に、「こんなに大きいなら、もう少し建物の大きさを削って金額を下げればよかったな…」と後悔する方々も多いですから、ぜひ「現在の自分たちの住まいの坪数」に関しては、把握しておくようにしてみてください。
ハウスメーカーの坪単価に関する意外な落とし穴
マイホーム計画に欠かすことができない「平方メートル表記」と「坪表記」の相互関係について、ご理解いただけたでしょうか?
次に、実際に「坪単価の算出方法」についてご紹介していきたいと思います。
山本さまのようなお考えをされている方々も、決して少なくはないと思います。
しかし、
- 「延べ床面積」と「施工床面積」の概念
- 「建物価格」の概念
この二つの捉え方の違いによって、坪単価の算出方法・考え方に大きな誤解が生まれる可能性があります。
結果的に、マイホーム計画の資金的な問題を「契約直前」や「契約後」に抱えてしまう可能性もありますので、ぜひ押さえておいてください。
坪単価の算出方法による「マイホーム計画の注意点」…「延べ床面積」と「施工床面積」
まずは、「延べ床面積」と「施工床面積」が引き起こす「坪単価の算出金額」のカラクリについてご説明します。
ハウスメーカーの表記方法によっては、同じ面積、同じ価格帯の仕様や間取りであったとしても、
「坪単価40万円!」と「坪単価50万円!」
というような表記の違いが生まれる可能性があり、金額に踊らされてハウスメーカーを契約してしまうお客様も出てきてしまうのです。
ハウスメーカーの落とし穴にひっからないためにも、まずは、「延べ床面積」と「施工床面積」の概念について学んでおきましょう。
延べ床面積とは
延べ床面積とは、みなさんが主にイメージしやすい「建物の面積表示」であり、
建築物の各階の床面積を合計した面積=延べ床面積
と考えることができます。
●参考資料●
この図のように、赤色のゾーン(玄関ポーチやバルコニー、また1,4m以下の高さの小屋裏収納スペースやロフトなど)の面積はカウントしません。
建物の施工床面積とは?
次に、意外な盲点となりやすいのですが、「建物の施工床面積」という考え方についても覚えておかなければいけない重要なポイントです。
施工床面積は
具体的な定義付けがされていない、「延べ床面積には含めない」面積も加えて算出することのできる面積
という考え方になります。
例えば、先ほどの延べ床面積に関しては「バルコニーや玄関ポーチなど」は含まれておりませんでしたが、「施工床面積」に関しては、「実際に施工された床面積」でありますので算入して計算することが可能になるのです。
●参考資料●
このように、施工床面積は「延べ床面積」よりも面積が大きくなることが一般的です。
坪単価の算出方法に「延べ床面積」と「施工床面積」のどちらを使うのかは、それぞれ違う
ここで注意しておかなければいけないのは、各ハウスメーカーによって、坪単価を算出する面積単位に「延べ床面積」と「施工床面積」を使うのかは決まりがなく、各ハウスメーカーによって坪単価の算出方法は異なっている、ということです。
ココ、かなり重要です。
今の山本さんの例では、「同じ仕様・同じ価格」という条件にて算出しておりますが、具体的なハウスメーカーの例で、
「A社は35坪、B社は40坪と延べ床面積がB社の方が大きいにも関わらず、坪単価はA社・B社ともに変わらない」
「A社の性能とB社の性能はほとんど変わらないのに、B社の坪単価の方が低い」
というような現象も起きてきます。
この「延べ床面積」と「施工床面積」を操作することで坪単価を安く見せるのは「住宅営業マンの裁量」であることが多いと考えられます。
例えば、
というように、坪単価を安く見せかけ契約を迫る手法などに使われるため、結果的に「契約後の打ち合わせ」の段階で、延べ床面積と坪単価の相関関係に気がつき、「後悔した!」という結果を引き起こしてしまうのです。
大切なのは、「坪単価」だけでそのハウスメーカーの価格帯を判断してしまわないように気をつけることです。
坪単価の算出方法による「マイホーム計画の注意点」…見積もり金額と建物本体価格
次に、見積もり金額と建物本体価格の誤解から生じる「坪単価の意外な落とし穴」を見ていくことにしましょう。
このように、坪単価のみで「資金計画」そのものを考えてしまうことは、後々の見積もり金額や返済金額に大きな誤差が出てくる可能性があるのです。
それは、坪単価が算出される「建物本体価格」と「見積もり金額」の捉え方の概念の理解不足が大きな原因ですので、その点について詳しくご紹介させていただきます。
マイホーム計画の見積もり内容は大きく分けて3種類
まず、住宅を購入するにあたり、「その見積もり金額の構成内訳」はこのように分類することができます。
マイホーム計画の見積もりの内訳
- 建物代金
- 土地代金
- 諸経費
②の土地代金に関しては、「土地を取得される方」のみにかかってくる購入金額ですが、③の諸経費に関しては、土地を購入する・しないの有無に関係なく発生してきます。
そして、①の建物代金が、坪単価を算出するのに関わってくる金額になるのですが、
「坪単価×坪数=①建物代金」という計算は、実は間違っております。
建物代金の内訳
建物代金に関しても、その内容は一つだけではございません。
建物代金の内訳
- 建物基準本体価格
- 建物基準工事費用
- 各種建築申請費用
- 付帯工事費用
- インテリア工事費用
- エクステリア工事費用
- etc…
このように、建物の工事に関する全ての金額を総じて「建物代金」を算出しております。
そして重要なのが、「坪単価によって算出される金額は「建物基準本体価格と建物基準工事費用」の合計」の金額であることです。
つまり、坪単価40万円で30坪の資金内容は、1,200万円が「建物基準本体価格と建物基準工事費用」を表しており、別途、「各種建築申請費用、付帯工事費用、インテリア工事費用、エクステリア工事費用」の金額が「坪単価」とは関係なく発生してくるということです。
このように、各ハウスメーカーによって「坪単価の算出方法」が異なっている可能性が非常に高く、またその坪単価の分母となる「建物基準本体金額」の中に何が含まれているのかも、各ハウスメーカーによって様々であることが考えられます。
建物基準本体価格には「エアコン代は入っているのか」「証明代金は入っているのか」「スキップフロアにした施工費は入っているのか」など、どの項目の金額によって成り立っているのか、という基本情報をしっかり把握しておくことが必要不可欠です。
ハウスメーカーの選び方で失敗する理由は、次の3種類に集約される
以上のように、坪単価の概念と各種計算方法、またその中に潜む「坪単価の落とし穴」について解説させていただきました。
しかし、これらの「延べ床面積か施工床面積か」という内容であったり、「建物基準本体価格=坪単価で算出される金額」であることは、他のサイトや情報でも多く出回っておりますので、ある意味「知っている人は知っている基本情報」だとも考えられます。
一方、私が住宅営業マンの仕事をしていた中で、「これはお客様の立場では知ることができないだろうな…!」と感じる「本当に後悔する「坪単価」の落とし穴」が存在していることを知りました。
それは、
「ハウスメーカーの商品企画と坪単価設定の落とし穴」
という内容です。
この内容は掘り下げていくと、「ハウスメーカーの選び方で失敗する3種類」のパターンの一つの原因とも考えられますので、実はこの内容こそみなさんが知っておくべき情報なのです。
ハウスメーカーの選び方・失敗の原因その①
「各ハウスメーカーで販売される各商品タイプの制約・坪単価に対する関心が薄い」
ハウスメーカーの選び方・失敗の原因その②
「各ハウスメーカーの実邸(実際に建てられた家)を見ていない」
ハウスメーカーの選び方・失敗の原因その③
「各ハウスメーカーの取捨選択に没頭し、家の完成後の暮らしと当初のマイホーム計画の軸とに解離が生じている」
この中の「ハウスメーカーの選び方・失敗の原因その①…各ハウスメーカーの各商品タイプの制約・坪単価に対する関心が薄い」という内容の中で詳しくご説明させていただいておりますので、この記事を基礎編と考え、ぜひ応用編の内容も合わせて参考にしてみてください。
まとめ…坪単価の落とし穴にはまらないために…
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